発掘調査のしくみ

私たちが、ふだん何気なく見ている山の中や田畑の下には、私たちの祖先が残した生活の跡が数多く埋まっています。
これを遺跡といいます。

佐賀市内には、こうした遺跡が650カ所もみつかっています。
これらをひとつひとつていねいに調べていくと古代の人々の生活の様子がみえてきます。
遺跡は私たちの郷土の歴史を知るための貴重な資料であり、後世に伝えていく必要があります。

また遺跡は、埋蔵文化財とよばれ多くの場合地下に埋蔵されています。
実際に地面を掘ったり、地表面を詳しく観察してみないとその存在はわかりません。
そのためさまざまな開発によって、知らないうちに破壊されてしまうおそれがあります。

そこで国では遺跡を保護するために文化財保護法を定めています。
それにより、遺跡の範囲に含まれる地域の開発については事前に届け出が必要です。
届け出が提出されると遺跡の有無を確認するための調査を実施します。

遺跡が発見さた場合はそれを保護するために、開発との調整を計ることになります。
遺跡は調査によって新たに発見されたり、範囲が広くなったりする場合があります。
また、遺跡の範囲外になっている場所でも遺跡が埋蔵されている可能性がありますので、開発の内容によっては、調査をお願いする場合があります。

「埋蔵文化財の届出制度」については、下記リンクをご覧ください。

発掘調査のながれ

遺跡を掘る

表土をはぐ

遺跡のある深さまで掘削機で慎重に表土をはぎます。

遺構をさがす

「カキ板」という道具を使って表面を薄く削り、住居、溝、井戸などの跡を見つけます。
これらを遺構とよびます。
その部分は色が違うので輪郭がわかります。
この色の違う部分を移植ゴテやスコップで掘り下げます。
土器などの遺物が出てきたら、竹ベラやハケを使い慎重に掘り進めます。

記録する

遺跡を記録するために測量と写真撮影を行います。
測量は遺構の大きさ、形、深さなど、復原できるように図として記録します。
写真撮影は地上からだけでなく、ドローンを使って空中からも撮影します。

成果をまとめる

発掘調査で得られた土器などの出土遺物や遺跡測量図の整理を、佐賀市文化財資料館で行います。

出土品の復元

長い間地中に埋まっていたため、土圧などで大半の土器が壊れています。
これを接着剤や石膏で組み上げますが、文様の少ないものはどのように接合するのかを確かめながらの作業なので根気が必要です。
ジグゾーパズルの立体版と考えればわかりやすいと思います。

出土品の実測

三角定規やディバイダー、マコ(型取り器)を使って計測します。
文様や絵柄も全て作図します。
土器のちょっとしたカーブの具合で年代が違うことになりますので、詳細な計測を必要とする根気のいる作業です。

出土品の写真撮影

出土品の特徴がよくわかるように撮影します。

報告書作成

原稿を作り成果をまとめ報告書を刊行します。
この報告書は、国内の研究機関や大学、都道府県等の教育委員会に送付し、研究資料として活用されます。

鮮やかな赤色の背景の中央に配置された、複数の破片を接合して円形に復元し、裏面に微細な幾何学模様が刻まれ紐を通すためのつまみが二つ付いた、発掘調査により出土した青銅器の一種である多鈕細文鏡の写真。

「多鈕細文鏡」

晴天下の発掘現場において、緑色のバックホーがバケットを地面に下ろして茶褐色の表土を剥ぎ取る作業を行っており、背景にはフェンスや樹木、白いトラックが写っている、調査の初期段階を示す写真。

表土をはぐ

屋外の発掘現場で、麦わら帽子を被り紫色の作業服を着た調査員が、黒褐色の土が露出した地面に屈み込み、手元の移植ごてなどの道具を用いて慎重に土を掘り下げながら、土中に埋もれた遺構を探している写真。

遺構をさがす

屋外の発掘調査現場において、白い作業服を着た調査員が深く掘削された遺構の縁に屈み、手に持った記録用紙と見比べながら、垂直に立てたスケールを用いて断面の深さや形状を精緻に計測している、遺跡の記録の写真。

遺跡の記録

雲ひとつない青空の下、広大な調査現場の上空に赤と白のツートンカラーの撮影用気球を揚げ、地上に停車した白いワゴンの付近から遠隔操作で遺跡の全景を俯瞰撮影している、空中写真の撮影の写真。

空中写真の撮影

整理室内で、エプロンを着用した作業員が、台座に固定された大型の赤褐色の土器の破片を一つずつ慎重に接合し、欠損部分を補いながら元の形に組み上げている、出土品の復元の様子の写真。

出土品の復元

整理室内で、チェック柄の服を着た作業員が机に向かい、手元にある茶褐色の大きな土器の破片に対して、垂直に立てた細長い真鍮製の実測機器やコンパスを当てて正確な形状を記録している、出土品の実測の様子の写真。

出土品の実測

明るい照明が設置された整理室内において、白い撮影用バック紙の前に置かれた茶褐色の大きな土器に対し、調査員が三脚に固定したカメラを構えて細部まで鮮明に記録しようとしている、出土品の写真撮影の写真。

出土品の写真撮影

木目調のテーブルの上に、薄ピンク色、薄緑色、白色の表紙をした、発掘調査の成果をまとめた冊子が複数冊並べて置かれている、自治体の教育委員会などが発行した報告書の写真。

報告書

この記事に関するお問い合わせ先

地域共創部 文化財課 調査係
〒840-0811 佐賀市大財3丁目11番21号 大財別館2階
電話:0952-40-7368
ファックス:0952-26-7378
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