増田遺跡(7区)木棺墓出土遺物(一括)

所在地

佐賀市本庄町大字本庄1121番地(佐賀市文化財資料館)

指定年月日

令和7年3月27日

概要

 弥生時代の墓域として注目されていた増田遺跡群であるが、残存状態が良好で、出土状況が明確な古代から中世の銅鏡を含むSP7204木棺墓出土遺物は当該期の墓制を良好に示す遺構の出土遺物としてあらためて評価される。
 増田遺跡7区で検出された12世紀後半の墓群が造営された時期は屋敷墓が普遍化する時期にあたり、北部九州では陶磁器碗に土師器坏・皿を伴う供献行為が一般化し、葬送儀礼に関与する人物により、共通した埋葬・祭祀形態が流布されたといわれる時期である(狭川1993)。
 SP7204木棺墓は陶磁器に土師器小皿を伴い、当時の供献行為をよくあらわしており、屋敷墓的な小規模な墓群を形成し、当時の墓の在り方がよく反映されている遺構である。
 このような墓群を造営した人物については、少なくとも輸入陶磁器を供献行為の際に準備でき、高級品である鏡を所有できた、在地有力者層、有力な貿易商人等の可能性がある。
 出土遺物については、完形の銅鏡をはじめ、同じく完形の輸入磁器である白磁碗、青磁皿等、残存状態が極めて良好である。
 よって、増田遺跡7区SP7204木棺墓出土遺物は中世の埋葬・祭祀形態が成立する頃の墓の様相を知るうえで、葬送儀礼に使用された供献・副葬品を良好に今に伝える非常に貴重な資料であり、佐賀市重要文化財に指定する価値を有する。

緑色の錆や土の付着が見られる円形の古い銅鏡で、中央には紐を通すための小さな突起があり、縁取りの内側に微かな文様の跡が残る遺物を白背景で真上から捉えた写真

 出土遺物(銅鏡)

上段には一対の白磁碗、中段には「同安窯系青磁皿」と記された2枚の青磁皿、下段には「土師器小皿」と記された破片を含む4つの土器が整然と並べられた古陶磁器の数々を捉えた写真

 出土遺物(土師器小皿及び輸入磁器)

左端には「砥石」と記された長方形の暗灰色の石、その右側には「碁石」と記された白や黒、茶色の丸みを帯びた小石が縦横に整然と並べられた石製品の数々を真上から捉えた写真

 出土遺物(砥石及び碁石)

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