薄いグレーの魚が背景に重なり合うように描かれた中央に、手書き風の力強い黒い文字で「まぼろしの魚」と記され、その右側の白い円の中に一文字で「えつ」と書かれたロゴのようなデザインのバナー画像

日本では有明海湾奥部にのみ生息する幻の魚「えつ」。毎年5月~7月の短い期間に漁が行われますが、繊細な魚であるため、筑後川河口付近(佐賀市では諸富町内が主)の限定的な地域のみで食されています。
この希少な魚の存在を全国に知らしめるべく、佐賀市はプロモーションムービー「佐賀人がひた隠す幻の魚」を公開しました。

プロモーションムービー

佐賀人がひた隠す幻の魚

  • 公開日:2017年5月22日
  • 内容:幻の魚を追いかけて市民にインタビューを行うドキュメンタリー番組風の動画
  • 再生時間:1分36秒
  • 出演者:料理人、漁師、市民、市職員ほか

幻の魚「えつ」とは??

「えつ」の生態について

エツはカタクチイワシ科の一種。体長30~40センチ。体は銀白色で金色の輝きを持ち、腹から尾に向かって、ぐっと切れ込んだ姿はナイフの刃を思わせます。

中国や朝鮮半島では東シナ海、黄海などに生息しますが、日本での分布は九州の有明海湾奥部に限られ、5月~8月には産卵のため筑後川の上流に遡上します。

漆黒の背景に対して横向きに置かれた、銀白色に輝く細長い体が特徴的な魚であり、口をわずかに開け、頭部から背中にかけて淡い黄色や青みがかった光沢を放ちながら尾びれに向かって細くなっていく姿を捉えたえつの写真
竹籠の上に敷かれた大きな笹の葉に、銀白色に輝く細長い数匹のえつが重なるように並べられ、鮮やかな緑色のモミジの葉が添えられて白背景の中で上品に盛り付けられた様子の写真

「えつ」漁について

穏やかに波立つ広い川を、青い帽子と作業服を着用した二人の漁師が乗る白い小型の漁船が進み、背景には特徴的な赤い鉄塔を持つ大きな昇開橋が遠くにそびえ立つ、曇り空の下でのえつ漁の風景を撮影した写真

漁の解禁時期は毎年、5月1日~7月20日。二隻の漁船の間に網を張り、上流から下流へと川の流れに乗って網を引き上げる「流し刺し網」で捕まえます。

「えつ」の料理について

木製のまな板の上で、銀色に輝く細かな鱗を持つ細長い魚の身に対し、鋭い刃物を持つ手が慎重に包丁を入れて調理を進めている様子を、質感や鱗の光沢が伝わるほどの至近距離から克明に捉えた骨切りの様子の写真

エツは小骨が多いため、食べやすくするためには「骨切り」が必要で、一尾あたり両面にそれぞれ約150回包丁を入れます。
エツ料理には刺身を始め、天ぷら、煮付け、塩焼き、寿司などさまざまな調理の仕方がありますが、焼き魚にする場合は火の通りをよくするため、通常、斜めに刃を入れる骨切りに加え、さらにその切れ目に対して直角に刃を入れるそうです。

途方もない手間ですが、それでなくても、エツは鮮度が落ちると調理の際に破れてしまうほど繊細な魚。その扱いには料理人の長い経験と円熟の技が要求されます。

槌目模様が美しいグレーの円形皿の中央に、銀白色の魚の頭部と尾を活かした姿造りが盛り付けられ、薄桃色の刺身の傍らにスダチの輪切りや紫色の花、螺旋状に剥かれた人参が添えられた、えつの糸造りの写真

えつの糸造り

淡白な味に良く合う。胡麻醤油でいただく刺身。程よい子骨の食感と脂のうま味が楽しめます。。

光沢のある紺色の長皿に、黒胡麻をまぶしてこんがりと焼き上げられた一匹の魚が盛り付けられ、手前には半分に切ったスダチや赤い芽生姜、レンコンの素揚げが添えられた、香ばしさが漂うような、えつの利休焼きの写真

えつの利休焼き

鹿の子状に骨切りを行い、黒胡麻と塩で焼き上げる。香ばしくさっぱりした味わいです。

装飾的な模様が施された白い皿の上に、照り焼きにされた魚の身を乗せて美しく巻いた押し寿司が並べられ、手前には香ばしく焼かれた骨せんべいと、口直しに添えられた二枚のスダチの薄切りが彩りを添えている棒寿司の写真

えつの棒寿司

甘酢でしめた身は、小骨の食感をほとんど感じないほど柔らかく、上品な味わいです。

鮮やかな薄紅色の蓮の花を模した大皿の中央に、魚の身でアスパラガスを巻いて黄色い衣で揚げた創作天ぷらや、白く繊細な衣を纏った魚の天ぷらが網の上へ上品に盛り付けられ、手前に半分に切ったスダチが添えられた、えつとアスパラの鳴門揚げの写真

えつとアスパラの鳴門揚げ

えつの身で、旬の野菜を巻いて揚げた逸品。サクッとした食感と上品な甘みが口に広がります。

舟のような形をした鮮やかな黄色の小皿に、粒状の魚卵をたっぷりと纏わせた魚の卵巣の煮付けが数個盛り付けられ、仕上げに南天のような緑の葉が美しく添えられた、黒い木目調のテーブルの上で際立つ、卵の煮付けの写真

えつの卵の煮つけ

貴重な卵をシンプルに甘辛く煮て、少しねっとり、ホロホロの食感を楽しめます。

「えつ」を食べられる店について

薄い水色の青海波模様を背景に、「えつ」の姿造りや塩焼き、押し寿司などの料理写真が下部に並んだ、「2024年5月1日(水曜日)~7月20日(土曜日)旬の「えつ」を味わう特別な季節到来」第12回 佐賀市もろどみ徐福 えつ銀色祭りのチラシ

えつ漁の解禁に合わせて、筑後川で5月~7月の“3か月間”だけ獲れる幻の魚“えつ”を堪能できる
「佐賀市もろどみ徐福えつ銀色祭り」を開催!
期間中「佐賀市もろどみin食の会」加盟店で、バラエティ豊かな旬のえつ料理が楽しめます!
詳しくは下記リンクをご覧ください。

「えつ」にまつわる『徐福伝説』について

澄み渡る青空を背景に、右手に巻物を持ちゆったりとした中国の伝統的な衣装を纏って佇む、石造りの「徐福之像」が立派な石組みの台座の上に設置され、周囲には緑の木々が並ぶ屋外の静かな風景を捉えた写真
砂地に自生する細長く鋭い形状の葉を持つ緑色の植物が、淡い褐色の枯れ草が混じる背景の中で真っ直ぐに茎を伸ばし、初夏の瑞々しさを感じさせるように複数の葉を左右へ広げている片葉の葦の写真

秦の始皇帝の命により、不老不死の薬を求めて、蓬莱の島(日本)を目指し、船出した『徐福』。
船20艘を仕立てた数百人の一行は、筑後川下流の佐賀市諸富町に上陸しました。
この地域には今でも珍しい「片葉の葦」が生息していますが、これは上陸の際、徐福があたりに群生する葦の葉を手で払いながら道を進んだためで、なくなったほうの片葉が、えつに姿を変えたという伝説が残っています。

不老不死の妙薬は佐賀市金立町で手に入れたと言われており、諸富町や金立町には徐福にちなんだ地名などが多く残っています。

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