近年、全国的に不登校児童生徒数は増加傾向にあり、その背景や要因は多様化・複雑化しています。こうした状況を踏まえ、文部科学省では、「誰一人取り残されない学びの保障」を基本理念とし、子ども一人一人の状況に応じた多様な学びの在り方を推進しています。
佐賀市においても、すべての子どもたちが安心して学び、自分らしく成長できる環境の実現に向けて、「学びの多様化への支援(不登校児童生徒への支援)」を推進しています。学校復帰のみを目的とするのではなく、子ども一人一人の思いや状況に寄り添いながら、多様な学びの選択肢を保障し、社会的自立へとつながる支援の充実を図ってまいります。
佐賀市の「学びの多様化への支援」の概要について
佐賀市では、不登校児童生徒一人一人の状況に応じた切れ目のない支援を実現するため、まず学校における支援体制の充実を図っています。各学校では、「グループローラー作戦」により、関係職員が組織的に情報共有と対応を行い、早期発見・早期支援につなげています。
その上で、校内教育支援センターに配置する別室対応支援員が中心となり、教室に入りにくい児童生徒へのきめ細かな支援を行っています。
また、サポート相談員は、家庭と学校をつなぐとともに、佐賀市教育支援センター「くすの実」やフリースクール等の民間施設を含む関係機関との連携を図り、児童生徒一人一人の状況に応じた適切な支援へとつなぐ重要な役割を担っています。
さらに、ICTを活用した学習支援により、家庭や学校外の環境においても学びを継続できる体制づくりを進めており、子どもたちの状況に応じた柔軟な学びの機会の確保に努めています。
加えて、スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)を活用し、心理面や福祉面からの専門的支援を行うとともに、医療・福祉等の関係機関やフリースクール等の民間施設とも連携を図りながら、子どもと家庭を包括的に支える体制を整えています。
児童生徒の状態に応じた支援については、家庭・学校外・学校内の各段階に応じて、切れ目のない支援体制を構築しています。
まず、家から出ることができない児童生徒に対しては、ICTを活用した学習支援やICT学習支援員(S.S.F.派遣訪問支援員)による訪問支援を実施し、家庭にいながらも学びや他者とのつながりを維持できるよう支援しています。
次に、学校以外の施設に通うことができる児童生徒に対しては、佐賀市教育支援センター「くすの実」を中心に、指導員やサポート相談員が連携し、学習支援や相談対応を行うとともに、保護者支援(「7時の集い」)等も含めた包括的な支援を実施しています。また、フリースクール等の民間施設とも連携し、多様な学びの場の確保に努めています。
さらに、登校はできるが教室に入りにくい児童生徒に対しては、校内教育支援センターを拠点として、別室対応支援員が中心となり、個々の状況に応じたきめ細かな支援を行い、安心して学校生活に適応できる環境づくりを進めています。
加えて、教室に入ることができる児童生徒に対しても、グループローラー作戦による組織的な見守りと情報共有のもと、早期対応を図り、不登校の未然防止および再発防止に取り組んでいます。
これらの支援に共通して、サポート相談員が家庭と学校、さらには関係機関をつなぐ役割を担い、スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)と連携しながら、心理・福祉の両面から専門的支援を行っています。また、ICTを活用することで、家庭・学校・関係機関をつなぎ、児童生徒の学びと社会的自立に向けた意欲を高める支援を推進しています。
このように、児童生徒一人一人の状態に応じて、段階的かつ柔軟に支援を展開することで、切れ目のない支援体制の充実を図っています。
■ グループローラー作戦
一人一人の支援シートをもとに、不登校の兆候や状況を把握し、早期対応につなげる校内体制です。関係職員が定期的に情報共有を行い、組織的・継続的な支援を展開します。
■ 別室対応支援員(校内教育支援センター)
教室に入りにくい児童生徒に対し、校内の別室で安心して過ごせる環境を提供します。一人一人の状況に応じた学習支援や生活支援を行い、段階的な社会的自立を支えます。
■ 佐賀市教育支援センター「くすの実」
学校外における安心できる居場所であり、多様な学びの場の一つとして位置付けています。個に応じた学習活動や体験活動を通して社会的自立を支援するとともに、状況に応じて学校復帰も見据えた支援を行います。
■ サポート相談員
家庭と学校をつなぐ役割を担い、児童生徒や保護者の状況に寄り添った支援を行います。佐賀市教育支援センター「くすの実」等の関係機関へのつなぎも行い、切れ目のない支援体制を構築します。
■ ICTを活用した支援
オンライン学習やデジタル教材等を活用し、家庭等においても学びを継続できる環境を整えています。登校が難しい場合でも、学習機会の確保と学びのつながりを支援します。
■7時の集い
保護者や学校関係者、支援者が不登校について理解を深め、共に考える場として開催しています。教育支援センター「くすの実」において、年6回、講師による講話や参加者同士の意見交換を通して、日頃の悩みや思いを共有します。相互理解とつながりを深めることで、孤立を防ぎ、継続的な支援につなげます。
■ スクールカウンセラー(SC)
臨床心理の専門家として、児童生徒や保護者へのカウンセリングを行います。心のケアを通して、不登校の背景にある不安や悩みに寄り添い、安心して生活できる環境づくりを支援します。
■ スクールソーシャルワーカー(SSW)
福祉の専門的視点から、家庭環境や生活課題への支援を行います。また、県や市の教育支援センター、フリースクール等民間施設、医療等などの関係機関との連携を図りながら、児童生徒を取り巻く環境の改善に向けた支援を行います。
■ 関係機関との連携
佐賀市こども家庭課、児童相談所、医療機関等と連携し、多面的な支援を行っています。関係機関と情報共有を図りながら、児童生徒や家庭の状況に応じた適切な支援につなげるとともに、フリースクール等の民間施設とも連携を進めています。
【参考資料】 保護者のための不登校対応支援ガイド…佐賀県教育センター
※学校以外の場所として、フリースクール等関係機関が紹介されています。
■支援についてのご相談は、各学校の教育相談担当にご連絡ください。
この記事に関するお問い合わせ先
教育部 学校教育課 生徒支援係
〒840-0811 佐賀市大財3丁目11番21号 大財別館3階
電話:0952-40-7356
ファックス:0952-40-7394
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