毎日の暮らしの中にある、あたりまえの風景。
何気なく過ごす日々も、見方を変えると、豊かさを再認識できるかもしれません。佐賀市は広い空と平野が魅力的な場所です。新緑の季節の5月は、街にすがすがしい空気が流れ、鳥のさえずりが聞こえてきます。また、この時期は、麦の収穫が行われる麦秋の季節でもあります。二毛作が盛んに行われる佐賀平野一面には、黄金色に輝く麦畑が広がっており、風に揺れながら麦の穂がきらきらと輝いている姿が美しく、心を穏やかにしてくれます。期間限定の麦秋カフェや、写真を撮ることを目的に県外から訪れる人も多く、佐賀市の風物詩の1つです。
田んぼの周りには、大きなサギがゆうゆうと空を飛んでいて気持ちよさそう。そんな佐賀市のあたりまえにある風景は、季節ごとに姿を変え、私たちの忙しい毎日にいろどりを与えてくれます。
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のどかな平野が広がる川副町で米麦を育てている池田大志(いけだひろし)さん。集荷業(穀物総合商社)「池田誠商店」の4代目でもあり、農業を「農産業」にしたいという想いから、自ら生産を始めて18年。「イケマコ」は地元で親しまれてきた商店名から取ったもの。 受け手のなかった小さな田んぼを預かり、奥さまと2人、手作業で始めた農業も、今では38haもの広さを扱う大規模農家に。 「楽しく仕事できることがあたりまえである会社にしたい。」社員には若手も多く、大規模化に伴い、ラジコントラクターの活用やドローンによる農薬散布などの最新技術を取り入れ、農作物を使用した麦茶やあま酒づくりなど6次産業にも取り組んでいます。 |
「あたりまえの風景に思っている佐賀平野は機能性が非常に素晴らしいんです」と語る池田さん。 |
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自分たちで生産から販売までを行なっており「おいしかったと言ってくださることが1番うれしい」と笑顔で語る池田さん。 「農業はもっと変わるべき」という信念で、今も様々な計画を進めているとのこと。これから地域の農業をけん引、下支えする会社として今後も活躍が期待されます。 |
開成のまち中にある、赤いちょうちんが目印のよつばパンは市外から予約して訪れるお客さんもいる人気店です。毎朝5時からパンの仕込みを始める淵慶介(ふちけいすけ)さんは、いろいろなパン屋で修行し、奥さまの実家が営んでいた天ぷらのお店の跡地でパン屋をスタートして7年目。 |
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パンを作る上で大切なことは「おいしく作ること」と「雑に作らないこと」。 材料には佐賀県産の小麦が使われており、季節によって小麦の水分量が違うので、同じ分量で作っても決して同じものはできないため、その時々に合わせた最適な方法を研究しているそう。パンに使うお肉や野菜もなるべく地元のもの、自家製のものを使用。 |
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店内にはたくさんの種類のパンが並んでおり、焼きたてのパンの香りでいっぱい。 偶然居合わせた常連のお客さんに話を聴くと週1回くらい来店されており「ここのパンだと娘が喜んで2~3個食べてくれる」とのこと。マーガリンやイーストフードを使用していないところがお気に入りなんだそうです。 奥さまがしつらえたという可愛いオブジェや、ミニチュアパンの雑貨もあり、楽しげな雰囲気が漂う店内。 |
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今後ものんびりと営業をしていきたいという淵さん。お客さんの「おいしい」が一番の喜び。お店の名前は「みんなに幸せになってほしい」という意味を込めた、四つ葉のクローバーから。これからも末永く幸せになるパンを作って欲しいですね。 |