平成26年7月22日(火)武田防衛副大臣との面談
日時 平成26年7月22日(火曜日) 10時00分〜10時15分
場所 佐賀市役所2階 庁議室
面談録(一部要約)
防衛副大臣 武田 良太氏
早朝から、貴重なお時間をいただきましたことに、感謝申し上げたいと思います。
先ほど、県知事さんと県議会議長さんとお会いして、我々の方針について説明をしてきました。
17日の日に、防衛省小野寺大臣から知事に概略の説明が行われたわけでありますけれども、今重要な課題となっております、陸上自衛隊の水陸機動団のオスプレイのようなティルトローター機を、佐賀空港に配備させていただきたい。それと合わせて、市街化の進む目達原駐屯地のヘリコプターについても、合わせて佐賀空港に配備をさせていただきたいというお願いをしてまいりました。
また、多くの議論になった問題ですけれども、沖縄の負担軽減の問題につきまして、昨年末埋め立て申請の承認を沖縄県知事の方から頂いた際に、普天間飛行場の5年以内の運用停止という強い要請が政府の方にされました。これを受けて、我々もできることは全てやるという方向性を示し、取り組んでおるところでありますけれども、これはアメリカ側の運用の問題も絡んでまいりまして、我々の判断だけでは断定的に申し上げることができない問題になっております。
しかしながら、この要請というものに誠心誠意応えていかなければならない、つまり辺野古が完成するまでの間、暫定的な利用も含めて我々は視野に入れて検討をしているということもご説明を申し上げてまいりました。
配備につきましては、隣接する20から30ヘクタールになろうかと思いますけれども、駐機場、そして所要の関連施設、そして滑走路と駐機場とを結ぶ誘導路等の施設というものを整備させていただきたいと思っておるわけでありますけれども、訓練自体におきましては、離発着訓練というものは佐賀空港で行わせていただくことになろうかと思いますけれども、本格的な訓練につきましては、これは演習場等で行うことになろうかと思います。
我々としては、27年度の概算要求に必要な土地の購入分というものを計上させていただいて、この事業を進めてまいりたいというふうに考えております。
今、佐賀空港も非常に利用客の皆様方も増えてきたとお聞きしておりますし、県民の空港に対する思いというものを我々は受け取ってまいりました。空港利用につきましても、予定使用時間等につきましても、管理条例に沿ったかたちで、これは利用をさせていただきたいと思っておりますし、地元、近隣住民の方々が不安を抱かないように、騒音の問題、それからまた安全対策等につきましても、万全を期してまいりたいと思っております。
それにつきましても、地元の皆さん方のご理解がなければ、こうした話は進まないわけでありまして、今日、政府としての方針、そしてこの事業の必要性について説明させていただき、今後またさらに様々な議論をしていかなければならないと思っておりますので、ご不明な点とか、懸念材料等がございましたら、我々の方に申していただくならば、誠心誠意対応してまいりたいと、このように思っているところでありますので、わが国の安全保障、そして防衛の在り方を考える時に、総合的に勘案して佐賀空港がベストであるという、政府としては判断をいたしましたので、ご理解をいただきながら議論を進めていただきますことを、お願い申し上げたいと思います。今日はありがとうございます。
佐賀市長 秀島 敏行
こちらの方から少しお尋ねします。お話しをお聞きいたしましたが、その内容たるものを、全然把握をしておりませんでした。そういう中で、新聞報道等で詳しく見させていただきましたが、率直に言って過去の空港の建設に至った経緯等で古川知事もかなりご苦労のあった部分についてお話があったかもわかりませんが、そういう意味からしますと、非常に戸惑うといいますか、困った部分を感じているのが率直な感想になります。
2,3点質問をさせていただきたいと思います。まず、一部の新聞で報道されました中に、県のほうから要請があったというようなことが言われていました。これは後で大臣が打ち消しはされておりますが、県からの要請は全然なかったのかという事を説明いただきたいと思います。
それと、先ほど名刺をお渡ししましたように、佐賀はバルーンのまちであります。佐賀空港でアジアに向けた観光というものも県と一緒になって力を入れておったところでありますが、佐賀はバルーンのまちということでございます。バルーンの空域も、今ある程度制限がありますが、そういった制限等についてどうなのだろうかというような心配する声がたくさんでてきます。その他、辺野古の問題をちょっと触れられましたが、辺野古の基地をこちらのほうに移転する計画をされているんではなかろうかと。そういうようなものも見え隠れする部分がございますので、確認させていただきたい。
もう一つが、内容が分からなかったりするところについては、県を通じて質問することができるのかどうかですね。
防衛副大臣 武田 良太氏
報道につきましては、非常に我々も驚いておるし、残念に思っていますし、防衛省としましてもその報道について抗議文をもうすでに送らしていただいております。県からそういう要請があったという一部報道につきましては、これは事実でないことでありまして、むしろこうした一連の、今日を迎えるに至って、佐賀県の皆様方に大変ご迷惑をおかけしたことは、本当に我々としても申し訳なく思っていますし、そうした報道は事実に反するということであるということを、まずはお伝えをしておきたいと思っております。また、再発、そうしたことが起こらないように、今後、緊張感を持って対応していきたいというふうに思っております。
2点目、私自身も何度も見学にお邪魔したことがあるんですけれども、大変素晴らしい風光明媚な土地にバルーンが美しい姿を示しているわけですけれども、そうした地方の特色というものの障害に、極力ならないように、我々もあらゆる角度から配慮してまいりたいというふうに思っております。特に、こうした航空機の配備となれば、冒頭申しましたように、騒音の問題、そして安全対策で地域住民の方が不安を抱かれる可能性があります。こうしたことに関しては、数々の法令に基づいて万全を期してまいりたいというふうに考えておりますし、市長さんに対しましても、今後様々な不安材料、そして不明な点等についての質問がなされた場合には、誠意を持って情報をきちんと公開しながら、責任を果たさせていただきたいというふうに思います。
県議会の方からも、反対決議書が過去に出されたということについても、我々は承知をいたしております。その反対決議書を我々も目を通してきたわけでありますけれども、米軍の普天間基地が佐賀に移転するんではないかということを、皆さん不安を抱かれておりました。米軍の普天間基地は、ご承知のとおり辺野古移設が、これは既に決まっておりまして、もう既に揺るぎないものとなっております。佐賀への移転ということについては、これはあり得ない話であります。ただしかし、沖縄の負担軽減という問題は、これは全ての国民の皆さん方に理解をしていただけなければならない問題であり、5年以内の使用停止という要請がなされたからにおいては、その要請に応えるべく政府としてもしっかりとした姿勢で臨んでいかなければなりません。その辺野古というものが、5年で完成できない場合もあるかもしれません。今全力をあげて計画的に取り組んでおりますけども、その辺野古が完成するまでの間の暫定的な利用ということを、我々は視野に入れて検討をさせておるわけでありまして、決してその機能全部が佐賀空港に移転するということは、これは断じてない、ありませんということは明確にお伝えを申し上げたいと思います。
佐賀市長 秀島 敏行
佐賀空港は、私達が云々する立場でない部分もありますが、今日こうしてお見えになって、佐賀市の役割というのはどういうふうに感じておられますでしょうか。
防衛副大臣 武田 良太氏
先ほども申しましたように、地元の、我が国に対する安全保障のご理解をいただかなければ、こういった話というのは一歩も前に進まないわけでありまして、是非とも我が国を取り巻く安全保障環境というものが厳しくなっておるということも、皆様方既にご承知だと思いますし、そしてやはり陸海空、統合運用でもって、あらゆる事態に即応性をもった対応能力というものが今から求められてきております。
そうした中で、環境面そして地理的な要素、そしてまた運用面等々総合的に判断して、佐賀空港がベストであるというふうに我々は判断させていただいたわけですから、その中において一番ご当地の佐賀市の皆さん方からは、一番ご理解をいただかなくてはならないわけでありますので、市長さんはじめ皆様方が、市民の皆様からはなおさらに理解をいただきやすくするように、我々としても全力をもって取り組んでいきたいと思いますので、佐賀市の皆様方においても、市民の皆様方に、少し安全保障の重要性というものを理解いただけるように、ご尽力をいただきたいというふうに思っております。
また、何かございましたら、九州防衛局長もいますし、ご不明な点、懸念材料等ございましたら、ドシドシお申しいただければ、誠意をもって対応していきますことをお約束を申し上げたいと思っております。
大変今日は早朝から貴重なお時間をいただきましたことに、厚く御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
関連ファイル
武田副大臣説明要旨(後日配布)(PDF:81.0KB)