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【教育長だより】生活の中に「読書」と「作文」を

更新:2017年06月27日

 

金立小(ミニ図書館まつり) 図書委員による読み聞かせ
金立小(ミニ図書館まつ

り) 図書委員による読み

聞かせ

北山東部小 ボランティアによる全校児童への読み語り
北山東部小 ボランティ

アによる全校児童への読

み語り

富士校中学部 学年ごとのボランティアによる読み聞かせ
富士校中学部 学年ごと

のボランティアによる読
み聞かせ

 

平成26年7月18日

これから長い夏休みに入りますが、私たちが小さい頃は、「あんなことをしよう、こんなことをしよう。」と友だちと雑談し、夏休みの生活に胸躍らせ心待ちにしていたものです。
山や川など身近な自然を舞台に友だちと群れて思いっきり遊んだことや地域の子ども会の行事、地域のお祭り、縁日等にふるさとの夏を満喫したものです。
みなさんもそうだったのではないでしょうか。
時代は変わっても、きっと夏休みを迎える子ども心は同じでしょう。
私は教員時代に、毎年、夏休みが終わり、学校に戻った子どもたちの姿に成長を実感したものです。
それは、夏休みという自由な時間の中で、自然体験や生活体験、そして多くの人とのかかわり、日ごろ体験できない多様な体験こそが成長の源だったと思います。
そして、その体験の積み重ねは、子どもの人格形成に大きく影響を及ぼすものと考えています。

  • 私は失敗したことがない。ただ一万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ。
  • 成功しない人がいるとしたら、それは考えること、努力すること、この二つをやらないことではないだろうか。

これは、トーマス・エジソン(1847~1931)の言葉です。
このような物事の受け止め方は、日ごろからポジティブな思考の習慣を身につけていき、想像力を高めていってこそできるものではないでしょうか。
エジソンと言えば多くの名言を残したアメリカの発明家で、白熱電灯のフィラメントや発電・送電の研究、蓄音機を実用化したことなどで有名です。
エジソンは、生涯に1,300もの発明をしたと言われており、学校図書館の伝記コーナーには必ずと言っていいほど蔵書されています。

次の一文(エジソンの生涯:山崎俊夫訳より)からは、そのエジソンの実験過程や発明への思いを垣間見ることができます。

『・・・いいですか。
わたしはここから出発して、あそこに行こうと思う。
―想像上の線を引きながら―例えば実験で、大西洋横断通信のスピードをあげようとする。
ところが、わたしがこの線の途中まで来ると、ある現象に出くわす。
するとわたしは、別な方向にそれていってしまうのだ。
何か全く思ってもいなかった方向へ。
わたしの発明は、これまでもいつもそうだった。
最初の段階は直観である。
一気に進むかと思うと、やがて困難なことが起こる。
ひとつが片付くとじきに別の問題が生じてくる。
こういう小さな障害や困難は病原菌と呼ばれているが、それが現れると何か月も心配して見守り、研究し、働くことが必要になる。
商業的に成功するか、それとも失敗するか決定するのは、その後である。
わたしは正しい原則を握っており、正しい道を歩いている。
しかし、やはり時間と重労働といくらかの幸運が必要である。・・・』


“考える”“創造する”といった能力は、人間にだけ与えられたものであり、その働きをする前頭葉の発達は、大脳生理学者によると、6歳頃に芽生え10歳頃から本格的に発達していき、25歳頃に一応の完成をみると言われています。
そして、コンピュータでは前頭葉は発達しないともいわれています。
そう考えますと、就学前から義務教育段階の教育は極めて重要な時期にあるととらえることができます。

そもそも教育の語源は“エデュカーレ”、これには「引き出す」という意味があります。
子どもの発達の過程では、教えることや覚えさせることも必要でしょう。
しかし最終的には、子どもたち自身が学びとった知識からそれらを組み立てて創造していくことができる人づくりにあります。
そのためには、この就学前・義務教育の時期に、外に向かっては、友だちと一緒になって外遊びに没頭したり地域社会では多様な人とかかわり合って豊かな体験をしたりしていろいろなことを学びとっていくことが原点であると思います。
また内に向かっては、本を読んだり文を作ったりする経験が必要ではないでしょうか。
「子どもの読書活動の推進に関する法律」には、読書の意義を
「読書活動は、子どもが言葉を学び、表現力を高め、創造性を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことのできないもの」
と記されています。
また、作文の意義のひとつに創造性を培うことがあります。

しかしながら、子どもを取り巻く現在の環境はその対極にあると言ってもいいでしょう。
子どもたちの放課後や休日の自由な生活時間は、総じて外遊びが激減し一人遊びが増え、情報化社会を反映してか、日常的にネットやゲーム等とかかわる時間が増えています。
コンピュータの画面上で文章を読んだりメール等で文を作る機会はあるでしょう。
その分、本を手にとって読むとか紙に文を作るといった機会は減る可能性が大きいのです。

このような環境だからこそ、子どもの読書習慣の(義務教育期間での)形成はますます重要になってきます。
市内の小中学校では、全校読書や読み語りの時間を位置付けて読書の機会を作ったり、図書館まつりや家読を奨励したりして子どもの読書意欲の喚起と習慣化を図ろうと取組んでいます。
確かに、情報化社会への対応やコンピュータの利活用教育は進めていく必要がありますが、情報機器が日常生活の必需品となっていく社会だからこそ、読書や作文の習慣(日常)化は、大切にしていきたいと考えるのです。
教育の「不易」の部分として。

「子どもへのまなざし運動」の中には、家庭の役割として“笑顔で団らん”のひとつに“テレビ・ゲームを消して本を読んであげましょう”とあります。
子どもと一緒になって読書を楽しむのもいいでしょう。
また、文を作るという観点からは、生活の中で日記や手紙といったものを積極的に利用してみるのも方法ではないでしょうか。
夏休みをチャンスに「本を読む・文を作る(書く)」習慣化のスタートにしてみてはいかがでしょう。

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