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若者の引きこもり(2013年1月15日)

更新:2015年02月27日

社会への順応と自立に向けて

昨年12月、年の瀬も押し迫った頃、私立保育園を訪問した。

私の3人の子どもも保育所育ちであるが、最近の保育園をゆっくり見たことがなかったので、佐賀市立保育園会から「現場を見てください」と要請があったのをよい機会に、3園だけ見させていただいた。

それぞれの園には園独自の保育目標を掲げられている。

寒い中、元気に動き回る子どもたちの姿を見て安心したが、訪問した一つの園で少し気がかりな子どもの姿を目にした。

その園では、『発達障がい』や発達障がいの疑いのある子どもも積極的に引き受けていただいている。

気がかりだった子どもの一人目

園内の6畳ぐらいの部屋で一人の園児と一人の先生が遊具を使って過ごしていた。子どもの年齢は3歳か4歳ぐらい。マンツーマンでの対応だ。その子は集団の中に入れないそうだ。私はここでもう一つ気になった。その子の保育に要する費用のことだ。障がいの診断があれば市から交付される運営費の上乗せもあるが、それでもマンツーマンで対応できるような運営費は交付されていない。

園長さんの話によると、その子の家族には別に障がいのある方もおられるとのこと。

「あの子は自分のうちよりも保育園にいるときのほうが構ってもらえる人がいて、幸せかもしれませんね」と、園長さんの言葉。

家族も大変だろう。その子は障がいの診断を受けているという。

発達障がいは、早期診断、早期発見、早期の対応が望ましいと言われている。預かった子どもの中に保育士が「障がいではないか」と疑いを見つけた場合、親に専門医の診断を勧めても、親は簡単には同意しないそうだ。「まさか、うちの子に・・・」という親の気持ちもわかるので、保育士さんも複雑な気持ちだろう。

気がかりだった子どもの二人目

同じ保育園で、「年長組」の子どもたちが運動場で遊んでいた。

担任の先生が子どもたち全員を集め、「今日は市長さんが来られましたので、みんなで感謝の気持ちをこめてごあいさついたしましょう」と声をかけられた。子どもたちは、「おはようございます」と大きな声であいさつすることが出来た。しかし、私が遠く離れた遊具のほうに目を転じると、一人だけシーソーに座ってぽつんと遊んでいる子がいた。

その子はみんなの輪に入ろうともしない。他人の動きには「われ関せず」といったところだ。

「あの子も気になりますね」と私が園長先生に言ったら、園長先生はうなずきながら「そうなんです」と言われた。

昨年の文部科学省の発達障がい関する調査では、公立小中学校の通常学級に発達障がいの子がいる割合が6.5パーセントと推定されるとのこと。

佐賀市でもそれに近い数値だと記憶している。

学校で発達障がいの子どもがパニックになったとき、うまく対応できないことで教室全体が混乱する場合もあるという。

そうならないように、佐賀市では、生活指導員を全学校に総数72名配置している。市の単独事業だ。

このような障がいは学校を卒業すればそれで解消するというものではない。問題なのは学校を卒業した後の社会の対応だ

私たちの周りには、家に引きこもり、社会に順応出来ない若者が増えているように聞く。

こういう子どもや若者を家族にもたれる家庭では、家族のみんなの心配事であるに違いない。

佐賀市は、そんな若者や家族に「何か支援ができないか」と、その方策を検討している。

小・中学校には前述したように生活指導員をこれまで通り来年度も市単独で予算化する。

そして新たに今回、引きこもり等の日常生活・社会生活上の問題を抱えた若年層の生活改善に向けた相談体制を整える予定だ。(当面は、生活の困窮な家庭に限定)

こうした障がい者が、一人でも多く、社会に順応し自立されんことを願わずにはいられない。

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