平成29年度人権啓発ポスターコンクール優秀作品
高校生の部
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「ハンセン病患者と人権」
法務省の人権問題啓発活動強調事項のひとつに「ハンセン病患者に対する偏見や差別をなくそう」とありますが、皆さんご存知でしょうか。
私がハンセン病について、正しく知る機会となったのは、ハンセン病の患者を隔離する法律「らい予防法」が廃止された平成8年でした(ハンセン病は以前は「らい病」と言われていました)。
ハンセン病は極めて感染力の弱い「らい菌」によって引き起こされる感染症です。発症力も弱く日常生活で感染することはほとんどなく、遺伝病でもないというものでした。
昔は「不治の病」と考えられ、感染によって手足などの末梢神経や皮膚にさまざまな症状が起こり、後遺症が残ることもありました。しかし、現在は適切な治療を行えば後遺症を残すことなく完治するようになっています。
国の隔離政策のために、ハンセン病患者の人たちは家族から引き離され、外出も許されませんでした。家族への差別を恐れ、偽名を名乗ることを余儀なくされ、子どもを持つことも禁じられていました。とても長い間、人権が侵害されてきたことになります。
私たちはこの間、誤った認識を持ち続け、そのことは、偏見や差別を助長してきたことにつながります。過ちは気づいたときに正し、二度と繰り返さないようにしなければなりません。
偏見や差別をなくしていくため、皆さんにもハンセン病について正しく理解してもらいたいと願っています。
(社会同和教育指導員・大島信行)
毎月 1日は「いじめ・いのちを考える日」です。
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