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人権コラム(平成30年8月15日号)

更新:2018年09月 7日

8月15日号

平成29年度人権啓発ポスターコンクール優秀作品
中学生の部

あなたの人権 わたしの人権

「解放令から部落差別解消推進法へ」

「解放令」は、1871(明治4)年8月28日に「太政官布告」として出されました(現在の法律と同じものです)。「差別されてきた人々の身分を廃止して、これからは身分・職業ともに平民と同じにする」という内容で、明治政府から出されたものです。

被差別部落の人々は、この布告によって、酒屋や風呂屋にも自由に出かけ、かっこうや髪形も自由になり、雨の日には傘をさし、だれとでも結婚できるようになり、神社やお寺の御参りにも行けるようになったのです。

その後、145年経った2016(平成28)年12月16日に、「部落差別の解消の推進に関する法律(部落差別解消推進法)」が公布・施行されました。第1条の「今なお部落差別が存在する」という記述は、差別する側の偏見の根深さを象徴するものです。

地域の人権・同和問題の研修に行った時のことです。参加者から「まーだ同和問題は解決してないんですか」と質問されました。さまざまな事件や事故が報道される中、部落差別で自死してもほとんど報道されることがありません。部落差別の深刻な人権侵害は、その関係者以外に知らされることが少ないという状況で、差別の厳しい現実が正確に伝わっていないことがこの質問に象徴されています。「部落差別解消推進法」のめざす「部落差別のない社会の実現」について考え、啓発の大事さを再認識した、ありがたい質問でした。

(社会同和教育指導員 中村勝英)
 

毎月1日は「いじめ・いのちを考える日」です。
毎月11日は「人権を考える日」です。

 

人権コラム

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