横尾邸
横尾邸
横尾邸は、国分尼寺領として大昌尼寺が存在したことに起源する旧尼寺宿内にあり、古代官道でもあった道が印鑰神社への道と交差する角に南面して建っています。
所有者の曾祖父で代々質屋であった家督を受け継いで銀行を創設し頭取になった源太郎氏もしくは祖父儀市氏が大正10年頃に建築したと伝えられています。
居蔵造の町家形式でつくられ、1階は真壁造ですが、2階は鼠漆喰の大壁で窓部には鉄扉が用いられるなど、防火が施されています。銀行頭取であった建て主の住宅として、土間とミセ境には畳敷きの玄関が設けられ、その奥には6畳仏間と10畳半座敷が続けて設けられています。天井高が高い客間としてしつらえられ、筍面の床柱、畳床、欄間なども残り、多くの来客を迎える空間だったことを彷彿させます。
このように、近世の街道とは異なる古代官道の宿を起源に形成された町場における近代化の様相を表しており、残りもよく、佐賀では埋もれていた歴史の断片を伝える建築です。
所在地:佐賀市大和町尼寺1634番地
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