古賀邸
古賀邸
古賀邸は田園集落にあり、道路に南面して建つ葦葺きクド造り住宅で、当主の祖父が明治の中頃に建てたと言われています。正面外壁は真壁漆喰塗で、壁の白さと茶色の葦葺き屋根、ねずみ色の瓦葺き下屋が美しいコントラストで、バランスも良く、裏側は竪板張りの大壁造りで西棟は中2階があります。正面入り口の下屋を支える持ち送りには唐草の彫刻が施されています。
内部は水回りが改変された以外は当初の姿をよく残し、10帖の座敷には狆潜りの床の間と床脇・平書院が付き、長押を回し床刺しの棹縁天井を張っています。平書院は透かし彫りの欄間と繊細な組子の障子を嵌めてあり、縁側と4畳の仏間にも棹縁天井が張られています。それ以外の部屋は根太天井で、上部の小屋裏を物置として利用しています。
座敷南側には鑑賞用庭園を板塀で囲い、農作業用の庭とは分けられています。
佐賀平野の特徴であるクド造りの典型的な農家住宅の一つであり、用いられている材料も上質で、3代にわたり手入れされながら大切に維持されてきました。佐賀の歴史的景観を伝える貴重な建築物です。
所在地:佐賀市久保田町久富1206番地
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