南里邸1 | 南里邸2 |
佐賀市景観重要建造物第3号
旧長崎街道に西面して建つ間口6間弱の大型町家です。
屋根は切妻の鈎屋(かぎや)で、表の棟上の左手に裏の大屋根の妻側を見せています。表は中2階建て、裏は2階に座敷を持つ2階建てですが、この2階座敷を増築するために、大屋根が架け替えられています。当初は棟の低い鈎屋で、全て本瓦葺きあったと考えられます。現在は表棟と大屋根から架け下ろされる裏の下屋のみが本瓦葺きとなっています。右手に幅1間半の土間を配し、居室を2列に並べる5間取りとなっています。座敷は10畳で長押を回し、欄間を嵌め、奥行きの浅い床の間を持っています。現在は表の庇下に半間幅で増築をしていますが、当初は2階の外壁と同じ位置に並ぶ柱で仕切っていました。この柱には庇を支える持ち送りが残されており、擦り上げ蔀戸の溝も残っています。表は壁のない開放的なファサードでした。墨書が残されていないので建設年代は明確ではありませんが、内法高が他の町家と比較して低く、18世紀前期と推定されます。「竈帳」に足軽身分の中嶋彦右衛門が居住し、綿太物、唐物座札を商っていると記されています。
主屋の表側下屋下に半間幅で増築され、土間回りの改修はされていますが、当初の姿をよく残しています。
市内最古の町家建造物として大変貴重であり、歴史的建造物が多く残っている周辺の歴史的景観形成の中核を成す重要な建造物です。
- 所在地:柳町9-8
このページに関するお問い合わせ
都市戦略部 建築指導課 景観係〒840-8501 佐賀市栄町1番1号 本庁6階
電話:0952-40-7172 ファックス:0952-40-7392
このページの担当にメールを送る