令和3年度人権啓発
ポスターコンクール優秀作品
あなたの人権 わたしの人権
「壊された日常」
「目がさめて、となりにあなたがいない現実を思い知る、朝が一番つらい時間」
これは、東日本大震災の被災者の手紙をまとめた『悲哀』(新曜社刊)の中の手紙の部分です。
寝ている時は「震災前の、当たり前の日常」を感じていても、目が覚めると途端に「となりにあなたがいない」という「壊された日常」を突き付けられる。これまでの日常生活を営めないという悲しみ。
私はこの手紙の一文を読んだとき、目に浮かんできた報道のシーンがありました。ロシアによるウクライナ攻撃で住まいを追われ、国外へ避難しようとする親子の悲しみに満ち満ちた表情です。当たり前の平和な日常を壊され、先の見えない環境に追われるウクライナの人びとの思いに、胸を押しつぶされるような痛みを感じました。
今、子どもたちは学校で「人権を奪うもの」を学習しています。「人権を奪うもの」とは、「自然災害」「事件・事故」「戦争」「差別」の四つです。
当たり前の日常が、この四つの中の一つによって破壊され、悲しみに満ち満ちた日常になってしまいます。
私たち大人もこの四つをしっかりと認識し、人権侵害をなくそうとすることが大事です。
そして、授業の最後に、子どもたちは「差別とはなにか」を学びます。
「差別」とは「人をバカにすること」「人をいじめること」「人を仲間はずしにすること」です。
差別を受け、当たり前の日常生活を奪われる人々の悲しみや苦しみを、私たち大人もしっかりと受けとめたいものです。
(社会人権・同和教育指導員)
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