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人権コラム(令和4年4月15日号)

更新:2022年04月 6日

 

人権コラム(4月)
令和3年度人権啓発
ポスターコンクール優秀作品

あなたの人権 わたしの人権

数字の印象

昨年12月中旬、地域の研修を行った時の体験です。厚生労働省発表の「新型コロナウイルス感染症の〝いま〞」について話す中で、日本の新型コロナウイルスの感染者数が累計で約171万人と発表した瞬間、参加者の中から「ウオー」という驚きの声が上がりました。この驚きの声を、研修後に考えてみました。

研修当時、佐賀県では感染者が非常に少なくなっていて、県民が安堵の想いを持っていました。その数字と比較して、全国の感染者数の多さにビックリされたのでしょう。数字の印象は個人個人の状況によってこんなに変化するのかと実感しました。

私も地域の人と同じように、佐賀県は少ない、他県は多いなあと思うだけで、多いところの大変さを想像してはいなかったのです。

ドイツのメルケル前首相は、感染者数についてこう話していました。「これは単なる抽象的な統計数値で済む話ではありません。ある人の父親であったり、祖父、母親、祖母あるいはパートナーであったりする、実際の人間が関わってくる話なのです。そして私たちの社会は、一つひとつの命、一人ひとりの人間が重みを持つ共同体なのです。」

感染者数や死者数を単なる数字としてみるか、人間としてみるか。「他者への想像力が枯れているとき差別は繁殖する。誰もが差別する可能性がある」と社会学者の好井裕明さんは言っています。

毎日伝えられる新型コロナウイルスの感染者数を他人事のように見ていた自分自身を反省しています。

(社会人権・同和教育指導員)

毎月1日は「いじめ・いのちを考える日」です
毎月11日は「人権を考える日」です
新型コロナウイルス感染症に関連する差別や偏見をなくしましょう

 

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このページに関するお問い合わせ

市民生活部 人権・同和政策課 人権啓発係
〒840-8501 佐賀市栄町1番1号 本庁1階
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