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大事な戒め(2017年4月4日)

更新:2019年04月 3日

 毎年春は別れの季節であり、出会いの季節でもある。

 佐賀市役所でも、3月末には、長年苦労を共にしてきた仲間に別れを告げ、4月はじめには、新しい仲間を迎える。

 新しい仲間は、市職員としての最低の知識を得るため、6日間の「新人研修」を受ける。その研修の中には市長講話がカリキュラムされるので、私は昼食時間を含めて1時間半程度を若き彼らと過ごすことができる。

 私はこの講和の中で、毎年、「五つの誓い」に触れることにしている。

 「五つの誓い」とは、私がまとめたものではない。佐賀市内で会社を経営する古賀常次郎氏が『五つの誓い』という著書で説かれているものである。

 2年ほど前にもこのコラムで紹介したが、改めて紹介する。

 

五つの誓いとは

1.時間に遅れない

1.嘘をつかない

1.お世辞を言わない

1.他人のせいにしない

1.他人の手柄を自分の手柄としない

 

 難しい言葉は使われてないので、私が特別に注釈を加える必要はないが

 難しいのは、この誓いを守ることである。

 戒めとしては、誰もが理解できても、実践が伴わないことが多い。

 特に「嘘をつかない」という戒めは難しい。

 ところが、これをおろそかにするがゆえに、信頼関係を失う事例は多い。

 

 最近のニュースから拾うと

 まず、南スーダンのPKOに参加していた陸上自衛隊部隊の日報の保管問題である。

 「うそ」が発覚し、二転三転の関係者の答弁には信頼感は感じられない。

 次には、現在最も注目を浴びていると思われる森友学園問題である。ここにも「うそ」の存在が疑われ、関係者への不信を増幅させている。

 

 佐賀にもある。

 「オスプレイの佐賀空港利用」に関してである。

 オスプレイを佐賀空港に配備したいと正式に申し入れがあったのは2014年の7月22日であるが、この正式要請がある前に、防衛当局と県との間に「事前協議があった」と一部の新聞が報道した。私はこの時点から「事前協議」に関する疑惑を感じ、問題視していた。

 2014年7月22日、正式に「オスプレイの佐賀空港利用」を申し入れに来られた武田良太・当時の防衛副大臣は、この「事前協議」を否定し、「報道機関には抗議をした」ということまで私に回答された。

 ところがどうだろう。

 それから約1年後の2015年夏、前出の武田元副大臣は佐賀新聞のインタビューに応えて、「事前協議はありました」と、1年前のことばを覆されたのである。

 武田さんの最初のことばが正しいのか、1年後のことばが正しいのか。

 どちらがうそなのか?

 この武田発言に対し「われ関せず」の姿勢をとる防衛当局からは、納得できる回答は、まだ戴いていない。

 

 2015年夏の、あの新聞報道を「田舎」呼ばわりする者もあったが、私は武田さんの「事前協議はありました」ということばを、今でも信じている。

 

 今年も若者に説いた「五つの誓い」、これは私にとっても大事な「戒め」である。

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