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【教育長だより】「大隈重信」に学ぶ生徒たち

更新:2017年01月20日

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大隈重信に学び自らの生き方を堂々と主張する中学生

平成29年1月20日

 新年明けましておめでとうございます。
 正月行事に区切りをつける「小正月」、ふるさと佐賀では伝統行事の「ほんげんぎょう」が行なわれ、無病息災や五穀豊穣を祈願されたところもあると聞きます。
 新年に当たり、佐賀市教育委員会では、教育委員はじめ事務局職員一丸となって佐賀市教育の充実・発展のために努力する決意を新たにしたところです。みなさんには、ご支援、ご協力よろしくお願いします。

 今回は、昨年10月に開催した「大隈重信スピーチコンテスト」で最優秀賞に輝いた生徒の作品を紹介しましょう。

 

 「失敗をプラスと考える心」
                               佐賀市立諸富中学校 2年 今村 華音

 「諸君は必ず失敗する。成功があるかもしれませぬけど、成功より失敗が多い。失敗に落胆しなさるな。失敗に打ち勝たねばならぬ。」
 この言葉は二度の内閣総理大臣を務めた大隈重信侯の言葉です。成功より失敗の方が多いと考えて、たくさんの事に挑戦していこう、失敗することが目的ではないが、失敗から学べることはたくさんある、自分から挑戦して、失敗を経験し、そこから学んで成功に近づけていこう、大隈侯はそう考えたのだと思いました。
 でも、なぜ大隈侯はこのような考え方を持つことができたのでしょうか。それは、大隈侯自身がいろんな事に挑戦し、何度も失敗を経験してきたからだと思います。そして、その経験が成功に繋がったのだと知ったからだと思いました。大隈侯は外務大臣を五回、農商務大臣を一回、内閣総理大臣を二回、内務大臣を二回務めるなどの偉業を成し遂げました。このことから大隈侯は日本の政治を支えた第一人者とも言えると思います。
 日本国を背負う役割となる首相や閣僚に何度もなった大隈侯は大きな壁にぶつかり、その度に失敗を繰り返し、たくさんの事を学んだのではないでしょうか。その経験を伝え、私達の「失敗」に対する考えを変えるために冒頭にあるような言葉を残したのでしょう。大隈侯は失敗に対する見方を変え、失敗をプラスに捉えてきました。失敗は自分を成長させるための第一歩だと考えたのではないでしょうか。「日頃の考え方・見方を変えると、何か別のものが見えてくる」この考え方が大隈侯を支え、成長させていったのでしょう。このような考え方を持つことができる大隈侯は本当にすごい人だと思いました。私には、そのような発想はありませんでした。
 そこで私は失敗というものについて、もう一度考えてみました。すると、以前は「失敗」と聞くと嫌なイメージしか湧かなかったのですが、深く考えてみると「もう一度挑戦しようという気持ちを与えてくれるもの」だと思いました。また失敗をしたことにより、自分では考えつかなかった全く別の部分が見えてくることもあります。それこそが、失敗による経験といえるのではないでしょうか。私達は人間です。必ず失敗します。失敗することは悪いことではありません。失敗した後にどのように行動するかが大切です。失敗をプラスに考えることは簡単なことではないと思います。しかし、失敗への考え方を変えることで別のものが見えてくる、その経験により、次の機会にはまた違った考えや行動ができるようになるんだと思います。私も失敗を積み重ね、成功を手にした大隈侯のように、前向きな気持ちで物事に取り組んでいきたいと思いました。
 大隈侯についてのいろいろな資料を読み、大隈侯の人柄や考え方などを知ることができました。大隈侯の前向きな考え方を知った時は、とても感動しました。私は今まで失敗することを恐れていました。「失敗したらどうしよう」と新しい事に挑戦する事をためらい逃げていました。しかし、大隈侯の考え方を知り、失敗することは怖い事ではないという考え方に変わりました。失敗に落胆せず、打ち勝てるくらいの強い気持ちを持ちたいと思います。失敗を恐れず、それどころか、自分が成長するための第一歩だと前向きに考えられたからこそ、大隈侯は何度も首相や閣僚になることができたのだと思います。人の上に立つということは、人より偉くなるということではなく、どれだけ周りを見ることができるか、困っている人のためにどれだけ力を出すことができるかだと思います。何度も日本を背負う立ち位置に立ってきた大隈侯はとても尊敬できる人だと感じました。
 私には、「薬剤師」という夢があります。薬剤師は、病気や怪我を治す手助けができるとても素晴らしい仕事だと思います。しかし、人の命に関わる仕事だからこそ、簡単になることはできません。もし、夢が叶ったとしても失敗や挫折があるかもしれません。でも私は、大隈侯の言葉や考え方を胸にどんなに大きな壁も乗り越えていきたいと思います。
 私も大隈侯のように失敗を恐れず、周りの人や、状況にも目を向けられるような人になりたいと思います。

 

 この作品を読まれたみなさんは、どのように感じ取られたでしょうか。
作者であるこの生徒は、冒頭で大隈がとらえている「失敗」について問題提起をしています。そして、その考え方を根底とした大隈の生き方こそが多くの偉業に結びついたことに感銘しています。
 学習を深めながら、「失敗」ということについて発想を変えていこうとする生徒の心の変化が伝わってきます。また、大隈の「ものの見方・考え方、生き方」をモデルに、自分自身の生き方に取り入れようとする生徒の決意が読み取れます。そして、作者が抱いている将来の夢への実現に向けて確実に歩んでいかれることを確信するものです。

 大隈重信については、佐賀市の子どもたちは「佐賀の七賢人」のひとりとして、小・中学校で郷土学習資料等を通して学んでいます。大隈は大政治家であるとともに、次の日本を担う若者を育てるために、1882年、東京専門学校(現 早稲田大学)を創設しました。常に時代の先を読み、教育や文化、政治に情熱を持って、新しい日本の土台づくりに力を注ぎました。
そのような大隈を縁に、教育委員会では早稲田大学と連携して、毎年中学生を対象に「早稲田・佐賀21世紀子どもプロジェクト~大隈重信スピーチコンテスト」を行なっているところです。
 今年で10回を迎えるこのスピーチコンテストに、多くの中学生が応募してくれました。応募した生徒のみなさんは、学校で学んだことをもとに、大隈記念館での講座や現地見学・学習をとおして、当時の社会情勢の中で、大隈がどう考えどう生きてきたのかを想像しながら、今を生きる自分自身の生き方に照らして学んでいます。

 スピーチコンテスト当日は、一次審査を通過した7人の生徒が熱弁をふるってくれました。
どのスピーチも中学生らしいみずみずしい感性で大隈の偉業や考え方・生き方をとらえており、私たち聴衆に説得力のある力強い印象を与えてくれたところです。

 

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