東よか干潟がラムサール条約湿地に登録されました。

更新:2015年06月 3日

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ラムサール条約湿地登録について

平成27年5月29日に東よか干潟がラムサール条約湿地に登録されました。

1 ラムサール条約の目的

湿原、沼沢地、干潟等の湿地は、多様な生物を育んでおり、水鳥の生息地として重要です。多くの水鳥は、国境を越えて渡りをすることから、湿地とそこに生息する生態系を保全する国際的な取り組みとして、1971年(昭和46年)に「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」が採択されました。

この条約は、湿地と生態系の保全だけでなく、そこから得られる恵みを人々の生活に持続的に利用することを目的としています。

条約が採択された場所がイランのラムサールであったことから一般的に、「ラムサール条約」と呼ばれています。

2 参加国・登録湿地

平成27年4月現在の条約締約国は168カ国、世界の湿地登録数は2,193カ所です。

3 日本の加入・湿地登録

日本は1980年(昭和55年)に釧路湿原を最初の登録湿地として、条約に加入しました。
平成27年5月に東よか干潟を含む4箇所が登録され、現在の日本の湿地登録数は50カ所です。

ラムサール国内登録地H27.6.1

4 条約湿地登録の要件

(1)国際的な登録基準

ラムサール条約の登録湿地となるには、次の国際的な基準のいずれか一つに該当することが要件とされています。

東与賀干潟は、基準2、基準4、基準6に該当しています。

基準 内 容
基準1 各生物地理区内で、代表的、希少または固有な湿地タイプを含む湿地
基準2 国際的に絶滅のおそれのある種または消失の危機に瀕している生物群集を支える上で重要な湿地
基準3 各生物地理区の生物多様性を維持するのに重要と考えられる湿地
基準4 動植物のライフサイクルの重要な段階を支える上で重要な湿地
基準5 定期的に2万羽以上の水鳥を支える湿地
基準6 水鳥の種または亜種の個体数の1%以上を定期的に支える湿地
基準7 固有な魚介類(甲殻類、軟体類等を含む)の亜種、種または科の相当な割合を支える湿地
基準8 魚介類(甲殻類、軟体類等を含む)の重要な餌場であり、または産卵場、稚魚の成育場である湿地
基準9 鳥類以外の湿地に依存する動物の種または亜種の個体群で、その個体数の1%以上を定期的に支える湿地

 

(2)日本のラムサール条約湿地の要件

日本国内の湿地が条約に登録するには、(1)の国際的基準に加え、次の2つを満たすことが要件とされています。

・国の法律(自然公園法、鳥獣保護法など)により、将来にわたって、自然環境の保全が図られること。

・地元自治体や住民の条約登録への賛意が得られること。

5 東よか干潟

(1)東よか干潟の位置

東よか干潟は、東与賀町南端の有明海沿岸から沖合いに広がる広大な干潟です。

干潟

(2)日本一のシギ・チドリ類の飛来地

環境省が生態系の継続的な調査とデータ蓄積のために実施しているモニタリング調査において、国内約100カ所の中で、渡り鳥であるシギ・チドリ類の数が最も多く確認されているのが東よか干潟です。

モニタリング1000結果

環境省モニタリング1000 シギ・チドリ類調査 平成25年度冬季調査より

(3)希少な野鳥も飛来

東よか干潟には、シギ・チドリ類以外にも多くの野鳥が飛来しており、四季を通して100種以上の野鳥を見ることができます。

クロツラヘラサギ、ズグロカモメ、ツクシガモといった絶滅を危惧されている希少な野鳥も飛来しています。

クロツラヘラサギ

クロツラヘラサギ

(4)干潟の豊かな生態系

泥の干潟には、ゴカイや貝類など、豊かな生態系が育まれています。ムツゴロウ、ワラスボなどの国内では、有明海でしか見ることのできない生物も生息しています。

ムツゴロウ_02

(5)日本一のシチメンソウの群生地

東よか干潟は、絶滅が危惧されているシチメンソウの国内最大の群生地です。

シチメンソウは、時期によって七面鳥のように色が変化することを由来に名付けられた塩性植物です。

11月頃には、「海の紅葉」と呼ばれるように赤く色付き、海岸沿いに鮮やかな赤い絨毯を広げたような見事な風景が風物詩になっています。

シチメンソウ

6 条約登録の意義

(1)ラムサール条約の3つの柱

ラムサール条約は、次の3つのことを求めています。

保全・再生

動植物の生息地としてだけでなく、私たちの生活を支える大切な自然環境として湿地を保全・再生していくことが重要です。

賢明な利用(ワイズユース)

ラムサール条約は、湿地を守るために人間の行為を厳しく規制するのではなく、湿地から得られる恵みなどを利用しながら、人と自然環境が永続的に共存していくこと求めています。このことを「賢明な利用(ワイズユース)」といいます。

交流・学習

湿地の保全。再生や賢明な利用を進めていくためには、湿地の重要性について多くの人が学ぶ機会をつくり、湿地に関わる関係者が情報を共有し、連携・協力する仕組みづくりも大切です。

(2)東よか干潟の保全と利活用

東よか干潟の価値が国際的に認められたことで、多くの人々が有明海や干潟の価値や魅力を再認識し、有明海の保全・再生のきっかけの一つになることが期待できます。

市では、干潟の保全を図るとともに、自然環境学習の素材や観光資源としての利活用を図り、地域振興に繋げる取り組みを進めていきます。

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