今月はじめ、バス停へ急ぐ私の朝の出勤風景である。
その朝、隣の集落の曲がり角を曲がって私の目に飛び込んできたのは、ごみステーションの前に散らかっているごみであった。
使用済みのティッシュペーパー、油や調味たれがべっとり付着したビニールの袋や発泡スチロールのトレイ、とうもろこしの食べかす、野菜くずなど、道路いっぱい散らかっている。食べられそうなものはカラスが見事に始末をしていた。
そばにあるごみステーションにはカラスネットが設置されているが、ネットの裾は捲れていた。ステーションの中には、カラスに突かれ大きな穴をあけられたピンク色のゴミ袋が二つ無残にも横たわっていた。
この地域、その日はごみ収集日ではない。ごみ出しルールを守らない、心無いごみだった。近くに学生アパートが多い地域なので、特段珍しい光景ではない。
私は、「またか」と思いながら、そのまま通り過ぎようとした。
しかし、「もし、ここに車が来たら・・・」と考えなおし、踵を返した。
せめて、大きなごみぐらいはステーションの中に押し込まねばと考え、近くに掃除用具を探したが見当たらない。仕方なく足でかき寄せ、ステーションへ押し戻した。バスの時間を気にしながら、かばんを片手にした作業だった。
佐賀市ではカラス対策を求める声が年々増えている。特にカラスの「糞害」と「ごみ荒し」には苦情が絶えない。
カラスの中でもハシブトガラスとハシボソガラスは雑食性で、秋から冬にかけて飛来するミヤマガラスに比べ「生ごみ」に関する被害は多い。
カラス対策は佐賀市議会でも取り上げられ、佐賀市ではここ数年、捕獲や巣の撤去など、駆除対策を強化してきた。カラスは高い「学習能力」を身につけているので駆除も大変だ。
昨年度は県庁周辺に「箱わな」を2基設置し、半年間で541羽捕獲した。農村部でも猟友会に依頼して807羽を駆除した。しかし、なかなか減らない。
そこで佐賀市では今年から県庁周辺に「箱わな」をもう1基増やしている。
これからバルーンの季節を迎え、佐賀のまちも賑わいを増すところだが、渡り鳥であるミヤマガラスも飛来する。
夕闇が迫るころ、黒い集団がたむろする佐嘉神社や県庁周辺では一種の「不気味さ」さえ感じさせ、おまけに「糞害」を撒き散らす。
カラスを何とか減らしたい
これらの悪玉カラスを減らすため、今年も担当課はがんばっているので、市民の皆様にも次のことを協力願いたい。
生ごみがカラスのえさとならないようにごみを出すときは
◎ ごみ出しルールをきちんと守ること。
◎ 生ごみがカラスの目に触れないよう新聞紙などで覆い、目隠しをすること。
みんなでカラスを減らしましょう。
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