食料品の品質を保証する期限として、最初に私の頭に浮かぶのは賞味期限である。同じような期限に消費期限というのもある。両者の違いをインターネットで調べてみた。
まず、賞味期限については、美味しく食べられる期限である。期限が過ぎても食べられなくなるとは限らないが、期限内に美味しく食べることを勧められている。
対象になるのは劣化が比較的遅い食料品であり、包装状態のまま所定の環境においた状態で、製造者が安全性や味・風味等のすべての品質が維持されると保証する期限を示す日時であり、スナック菓子、即席めん、缶詰などがある。
次に消費期限であるが、安心して食べられる期限で、弁当、惣菜、生めん、調理パンなどの傷みやすい食品には消費期限が表示されている。
製造者が定めた、ある保存方法で概ね5日間経つと品質劣化する長期間保存できない食品の食用可能期限である。
5日間を境としてそれより短い時間の日持ちであれば消費期限それより長いものであれば賞味期限として取り扱われているようだ。
この賞味期限を政治家の言葉にあてはめたらどうなるのかと考えてみた。
8月終わりに政党再編のことをメディアは一斉に報じた。その中に、知名度の高い政治家の変わり身の速い発言が目立った。発言の違いの大きさに戸惑った方は多いと思う。
「これも戦術」ということなのか?
政治家の端くれである私もさすがに唖然とした。
あるテレビ番組で、顔なじみの政治評論家は、皮肉をこめて「政治家に一貫性を求めてはいけない」と解説されていた。
前出の政治家の言葉は、消費期限が2日もなかったのではないのか。
本年7月には、1年前に「オスプレイの佐賀空港利用」を申し入れられた武田元防衛副大臣の言葉に疑義を感じさせる新聞報道があった。
武田氏の発言に関する新聞記事を見たとき「賞味期限が1年だったのか」と私は思ったが、考え直してみると、「真実かどうか」の話であるので、賞味期限を問う以前の問題だと捉え直した。「うそ」は相互の信頼関係を根底から壊すことになるからだ。
最近の地方選挙では投票率が4割に届かない選挙も珍しくない。政治家といわれる人はその場限りの言葉ではなく、有権者の信頼を得るような賞味期限の長い言葉で語りたいものだ。
そうでないと有権者の政治離れはもっともっと進むだろう。
そのことを私は怖れる。
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