平成26年度人権啓発ポスターコンクール優秀作品
あなたの人権 わたしの人権
『いのちをいただく』とは
この春、多くの人が咲きほこる桜の花をめでたのではないでしょうか。この桜が「桜」として存在するためには何が必要でしょう。根を張るための地面、空気、水分、日光…。それでは、「人」はどうでしょうか。私たちも同様、いろいろな条件が整ってはじめて生きることができます。でも、植物とちがうのは、日々、直接「いのち」をいただいていることです。先日、「ある精肉店のはなし」という映画を観ました。大阪府貝塚市で、牛の飼育から解体、販売までを行う、7代目の北出新司さん一家の人間味あふれるドキュメンタリーです。と畜場が閉鎖となり、最後のと畜となる様子を観客は目の当たりにします。「生き物」から「食べ物」にかわる場面は、ショッキングというより、確かな技術でていねいにさばかれていく様子に敬意さえ感じました。と場には、と畜された家畜のための獣魂碑があり、花が供えられています。
「人は、いのちをいただくことで生かされている。牛の肉が人のからだになる。生きるということはいのちをつなぐということ。だから、牛に感謝し、誇りを持ってこの仕事をしてきたんだ」と北出さんは話します。日々、パックに入ったお肉をお店で買って食べている私たち。生き物のいのちをいただいていること、そこに従事する人たちに思いをはせながら「いのちの受け渡し」に感謝したいものです。
(社会同和教育指導員 松岡浩代)
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