令和元年度人権啓発ポス
ターコンクール優秀作品
あなたの人権 わたしの人権
「幸せの器」
お正月。K君はふるさとの佐賀へ、私の家へ帰ってくるかな?
みんなが平等に持っている「幸せの器」。自分の努力でいっぱいに満たすことのできる人もいれば、どうしても人の力を借りないと満たすことのできない人もいる。K君もその一人ではないかと思う。16年前、祖母と同居する彼のアパートを訪ねたのが始まりだった。
K君は3歳の時、両親を亡くし、施設で中学3年まで過ごし、高校に入学してから祖母と同居。彼は窃盗事件を起こし、退学になった。保護観察も受けた。祖母は年金暮らし。彼は働かなければならなかったが、辛くて辛抱できなかった。祖母が老人ホームに入居すると、彼は遠方に住み込みで働きに行った。彼は歯を食いしばって頑張った。遠い地での、二度の入院も一人で乗り切った。
県外で働いているときに、私の家に女性を連れてきた。「結婚します」と言って、私たち夫婦を喜ばせてくれた。でも二か月後の電話で、「別れました」。なかなか彼の「幸せの器」をいっぱいに満たすことができない。私と同じように、彼女には心からその役割を期待していたのに。
「幸せの器」があふれるようにいっぱい満たされている人、注ぎ込んでも注ぎ込んでもこぼれる人。みんなで力を合わせて注ぎ込んで幸せになってもらうことが「共生」ということではないだろうか。
(社会同和教育指導員)
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