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生きる力(2018年11月7日)

更新:2019年12月 9日

 先日、三女の携帯に電話した。

 三女は私の家の近くに住んでいるので、普段は直接伝えることが多く、急ぐ用事でない限り電話はしない。

 ところが、この日は急いで伝えたいことがあったので携帯から電話した。

 かなり長く呼び出したがつながらない。私は、三女がゴミ出しかなんかで電話から離れたところにいるのかと思い、あきらめて切ろうとしたときに、「もしもし」と応答声。「お母さんはいないよ、おじいちゃん」

 三女かと思いきやその声は5歳になったばかりの孫娘の声であった。

 私はスマホに慣れないせいか、今でも電話がかかってくれば操作に慌てる状態なのに、孫娘はスマホを開き、きちんと受け答えをしたのである。

 後で電話をかけてきた三女に驚きの部分を付け加えて報告すると、三女からは「最近は当たり前のことで、驚く方がどうかしているよ」と言われた。

 私は孫娘が指で画面を動かしているのを想像するとうれしさ半分、「これで、いいのか」と子どもたちの将来が気になった。

 

 行政では現在、子育てや教育現場でいろんな課題を抱えている。

 保育園や放課後児童クラブの受け入れ態勢の不足に加え、何らかの障がいが見られるために特別支援教育を必要とする子どもの増化や発達障がい児など気になる子どもの増加、先生たちの過労など、悩みは多い。

 そのような教育現場であるにもかかわらず、現場を指導する文部科学省では「首長部局への積極的な働きかけにより、自治体における教育の情報化施策の優先度を上げるように」と更なる課題に対応すべく、檄を飛ばしているのである。

 率直に言って私は、文部科学省の「小学校におけるプログラミング教育の必修化」という資料を見て「えっ、小学校の時から?早すぎはしないか」という、違和感を払しょくできないでいる。

 しかし、全体的な流れとしては「2020年度からの実施」ということで準備が進められている。

 こうした「もやもや感」が抜けない中、先日「肥前さが幕末維新博・佐賀市の日」が城内の維新博会場で開催された。

 いわゆる「佐賀市民デー」として、佐賀市の企画で維新博を盛り上げる催しであった。

 その会場内にはアヒル、にわとり、ウサギ、ハムスターなど、子どもが小動物と触れ合うコーナーが設けられていた。

 私がその中のひよこのコーナーを覘いて見た時の光景である。敷き藁を敷いた箱の中にひよこは10羽ぐらいいた。小学校1~2年ぐらいの子どもだったがひよこを片手でわしづかみして捕まえ、戻す時には、高さ60センチぐらいのところからポイと箱の中に放り込むのである。ほかの子どももほぼ同じような扱い方。そばには、母親らしき人がいて、その光景を見ていたが何も言わない。

 そんな扱い方を繰り返す子どもたちを見て、私は堪らず「僕たちね-、ひよこさんはまだ赤ちゃんだから、強く握りしめるのではなく、柔らかく握って、手の上にのせて、戻すときはもっと下の方で、そっと離してあげてね」と注意した。

 私の子どものころは、10羽程度の鶏を飼っている家庭は多く、親鳥に卵を抱かせたり、ふ化したひよこの世話もさせられていたから、動物への心遣いは自然と身についていたように思う。

 しかし最近はそんな経験をする機会は少ないので、つい、物として扱ってしまうのだろう。

 スマホやパソコンの普及で、指先だけの操作で自動的に短時間のうちに情報等が得られる世の中になったが、果たして良いことばかりだろうか?

 自然を相手に体験することにより「生きる力」を子ども時代にもっと伸ばしたいものだが・・・

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