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ふるさと納税【その2】(2018年10月1日)

更新:2019年12月 9日

 ふるさと納税制度が発足して10年。

 各自治体とも、制度発足当初は制度の本旨に沿って運用していたが、日が経つにつれて、本来の趣旨から逸脱した運用例が目立つようになった。

 納税額を増やすために顰蹙(ひんしゅく)を買うような返礼品競争がまかり通るようになったのである。

 ふるさと納税で、自治体同士が「返礼品の豪華さ」を競うさまは、まるで仲の良くない国同士の「軍拡」競争を見ているようだ。

 相手が兵器を拡充させれば、自国もそれに負けない兵器の整備拡大。

 それを繰り返す。

 お互い、破滅に向かって競争をしているようなものである。

 

 私も機会を見つけて、再三そのことを指摘してきた。

 この制度を所管する総務省も自治体の理性を求める指導を行ってきたが、その指導も強制力が弱く、私の眼には、国の指導も「糠に釘」としか映らなかった。

 ところが先日の報道によれば、やっと国は腰を上げて、「本格的な指導」を始める気になったようだ。

 この報道より少し前、「金がなかったら首長はふるさと納税でかせげ!」と過激なあおり方をする短絡的な大学教授のブログを目にしたことがある。

 しかし、「何をか言わんや」である。

 一方、このように強がりを言っている私にも悩みがある。

 ふるさと納税の県内の収納額ランキングで低位に位置する、わが佐賀市は、きれいごとばかりも言っていられない。

 返礼品の種類など、抜本的な見直しを図って、呼びかけ策の改善など必要な

 予算を9月議会に提案した。

 もちろん「品位・品格を失った」と後ろ指をさされるようなことをするつもりは毛頭ない。

 そんな折、他市のふるさと納税の案内カタログをご覧になった佐賀市民から提言を頂いた。

 私も全くその通りだと思うので、以下、全文をそのまま紹介する。

 

 ふるさと納税について思う

 〇税金を何だと思ってるんだ!

 ・高級な肉や果物、新鮮な魚など高額な商品がずらりと並ぶ。百貨店のセレブ向けカタログかと思いきや、税金納入の景品とのこと。

 ・税金というのは強制的に「徴収」されるお金だ。

 ・このため税金は、国民生活に必要不可欠なことに使うべきだ。

 ・こういうと、必ず「地元の商品を購入することで、地域産業の活性化につながる」という反論が返ってくる。

 ・しかしながら、ふるさと納税で高級牛肉を手に入れた人は、その分住んでいる地域の牛肉を買う必要がなくなるのだ。国全体で見れば、何の活性化にもつながらない。

 ・そもそも高級牛肉の原資が税金だということを忘れてはいけない。

 

 〇税金が、毎年2027億円(総務省調査)も消えている

 ・ふるさと納税で入ってきたお金は何に使われているのか。

 ・返礼品が、平均およそ45.1%

 ・また、ポータルサイトに支払われる経費も大きい

 ・そのほか、ふるさと納税の受付から商品の発送、商品の選定から、価格交渉、広報の企画などなど、かかっている経費は、返礼品を含めると納税額の55.5%を占めるといわれている(高いところでは79%というところもある)

 ・平成29年度のふるさと納税利用実績が3653億円と言われているので、

 2000億円以上の税金が本来の用途以外に使われていることになる。

 

 〇税金だから問題なのだ

 ・西日本豪雨で、各地に大きな被害があり、多くの人命も失われた。

 ・この2000億円があれば、助かった命もあれば、今後助けられる命があるのではないか。

 ・税金をゲーム感覚で動かすのは、やめるべきだ。

 

 ふるさと納税制度の本来の姿を歪めてしまったことに対する市民の怒りの声です。

 私も全く同感です。首長の一人として肝に銘じました。

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