気象庁は先月29日、関東甲信地方が梅雨明けしたとみられると発表した。
6月の梅雨明けは記録がある1951年以降で最も早く、梅雨の期間の短さとしては1978年と並ぶタイ記録とのことである。
一方、九州や四国など他の地方の「梅雨明け宣言」はまだである。
私が小学生(昭和24~30年)のころの梅雨に関する話だが、そのころ子供たちは、雨の日は竹製の傘骨に油紙を張った番傘を差し、はだしで登校するのが普通であった。
学校では廊下に足ふき雑巾も十分でなく、自然に乾くのを待つような状態であった。
こんなこともあってか、私は「じめじめ感」が漂う梅雨は嫌いである。
そんな私が子供のころ、「梅雨明け」を待つ言葉を口にすると、祖父からは「ハゲ雨が降ったり、カビが生えるようにならんと梅雨は明けん」という答えが返ってきた。
「ハゲ雨」とは、田んぼの畔の雑草さえ剥ぎとるほど叩きつける激しい雨だと私は理解していたが、「梅雨末期の雨には特に警戒せよ」という教えでもあったろう。
例年、6月下旬から7月上旬は梅雨末期で「危ない」季節である。
私が記憶している梅雨期の雨災害を拾い上げると
まずは1953年(昭和28年)の6月25日から29日にかけての、いわゆる「28水」と言われる大水害。
当時の記録によると、富士町で総降雨量886mmを記録し、嘉瀬川、筑後川で決壊、氾濫が続出し大災害となっている。
当時、私は小学5年生。私が住む集落は被害を免れたが、「鍋島で堤防が切れたぞ」と心配しながらみんなで保有米を2階に懸命に上げたのを思い出す。
以下1972年(昭和47年)6月、1985年(昭和60年)6月、1990年(平成2年)7月、2008年(平成20年)6月、2009年(平成21年)7月、2010年(平成22年)7月、2012年(平成24年)7月、と梅雨末期のこの時期に大雨による被害が続く。
昨年も7月は九州北部豪雨災害に見舞われた。幸いにして佐賀は大災害を免れたが、5日から居座った線状降水帯により朝倉、日田地方は甚大な被害に遭われた。
7月3日午後、このコラムを書いている丁度この時期、台風7号が長崎沖を通過中である。風も心配だが、台風が運んでくる雨雲も心配だ。
市役所では、すでに警戒態勢に入っているが大きな災害とならぬことを祈っている。
皆さん、これから梅雨明けまで注意をしてください。
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